部下を育てるのに役立つ人材育成ツールには、「目標管理・評価」「タレント管理」「スキル管理」の3種類があります。
すべてを備えた多機能なツールもありますが、導入目的に合っていることが重要です。
部下を会社に貢献する人材に育てるため、人材育成ツールを導入している会社は多くあります。
しかし、人材育成ツールとひと口に言っても範囲が広く、どのような機能があるのか把握しづらいかもしれません。
そこで今回は、ツールを3つの種類に分けて、それぞれの概要と共に導入によるメリット・デメリットを紹介します。
人材育成ツールは、大きく「目標管理・評価ツール」「タレント管理ツール」「スキル管理ツール」の3つに分けられます。
目標管理・評価ツールは、目標や進捗状況を社内・部署内で共有し評価するシステムです。
組織と個人の目標の方向性を一致させ、生産性向上を主とする会社全体の目標を達成することを目的として使用されます。
MBO(Management by Objectives)に対応しており、個人が目標設定から達成までのプロセスを自ら考える力が付くという点が導入のメリットです。また、OKR(Objectives and Key Results)の持つ、高い目標を設定することで社員のモチベーションが向上するという効果が期待できます。
しかし目標管理・評価ツールには、ノルマ管理を目的として使うと、むしろ社員のモチベーションが下がるというデメリットもあります。
ノルマをこなすことが社員の主目的となり、設定される目標が簡単なものばかりになるため、人材の成長を阻害し得るのです。
このような事態を避けるためには、ツール導入前に目標を高く設定するルールを設けることが大切です。
同時に、目標達成プロセスにおける努力を認める評価体制を整え、社員のモチベーションを維持・向上させましょう。
タレント管理ツールは、社員一人ひとりの基本情報や資格などのスキルを管理するシステムです。
適材適所な人材配置を行い、業務パフォーマンスを向上させることを主な目的としています。
タレント管理ツールの大きなメリットは、人材を効率的に育成・活用し評価までできる点です。
社員の才能が見える化されることで、会社の強みと同時に不足している人材も把握でき、補うべきスキルを集中的に教育することが可能になります。
一方で、管理する情報が膨大すぎて運用しきれなくなるリスクがある点が問題です。選んだツールによっては操作の煩雑さも加わり、導入に失敗する場合が多くあります。
このデメリットは、最初は「スキルマップ」などのシンプルな手法を用い、段階的に複雑なデータを扱えるツールに切り替えていくことで解決できます。
スキル管理ツールは、社員の持つスキルを一元管理するシステムです。タレント管理ツールの機能とよく似ていますが、管理するスキルの範囲が広いのが特徴です。
スキル管理ツールでは、業務内容に直接関わるスキルだけでなく、コミュニケーション能力や趣味・特技まで含む総合的なスキルを管理します。
最適な人材配置がしやすくなるのがメリットで、社員の能力を最大限発揮させることでモチベーションと業務効率の向上につながります。
タレント管理ツールと同じく、管理する情報が膨大かつ複雑なため、運用が難しい点がデメリットです。
紹介したようなデメリットがあるとはいえ、社内の目標や個人の能力を見える化し、効率的な人材育成を助けてくれるツールを使わない手はありません。
人材育成ツールを利用するなら、社員が自分の情報を気軽に入力できるよう、スマートフォンに対応したアプリを導入することをおすすめします。
株式会社ビルディットの提供するスマホアプリ「Stockr」は、仕事で気付いたことのふりかえりの習慣化を促し、目標管理の手助けをします。
人材育成ツールには、「目標管理・評価ツール」「タレント管理ツール」「スキル管理ツール」の3種があることを紹介しました。
目標管理・評価ツールは、組織や個人の目標を見える化することで、会社全体の目標を効率的に達成させるために使われます。
タレント管理ツールとスキル管理ツールは、個人のスキルを把握して才能を最大限発揮できる環境を整える際に有用です。
しかし、それぞれの導入のデメリットも把握したうえで自社に合ったツールを選ばなければいけません。
なお、3つのツールは独立しているとは限らず、複数の機能をうまく組み合わせたツールも多く開発されています。人材育成を補助するものとして、アプリ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
既に人材育成ツールの導入を検討している方は、株式会社ビルディットにお気軽にお問い合せください。
経験からの学びと気付きの積み上げ、それらのふりかえりの習慣化を助けるスマホアプリを提供しています。
〒192-0082
東京都八王子市東町1-14 橋完ビル4F
通信事業者やモバイル向けアプリケーション開発会社でのエンジニア経験を経て、2008年にソフトウェア開発会社であるBanana Systems株式会社の経営に参画。大規模サイトやソーシャルゲームのサーバアプリケーション/サービスアーキテクチャの設計・実装および自社パッケージソフトウェア/サービスの企画開発に従事。
2014年1月、マンツーマンレッスンのマーケットプレイス「サイタ」を運営するコーチ・ユナイテッド株式会社の技術責任者(Chief Technology Officer)に就任。技術開発全般に携わり、サービスアーキテクチャ更改/開発プロセス改善/開発プロジェクト計画遂行/技術者採用育成に従事。
2017年8月、能力開発型タレントマネジメントソリューション "Core" を展開する、株式会社ウーシア 取締役CTO就任(現任)。2018年8月、株式会社メンバーズキャリア 技術顧問就任(現任)。現在は、各種の取り組みを通して、学びや育成の場づくりと仕組みづくりに注力している。
著書に「Ruby on Rails携帯サイト構築技法(SBクリエイティブ刊)」、その他技術誌やWebメディアへの寄稿、勉強会イベントでの登壇・講演、スタートアップ企業等へのメンタリングサポート活動実績多数。日本CTO協会会員。(さらに詳しく)